複数の回線を、1本の強くて切れない回線に
回線を2本引けば、通信は2倍の速度になる——そう思いたくなります。ところが普通のルーターで2本挿してマルチWANの状態にしても、1つの通信はどちらかの回線を経由するため、通信の総量は増えますが速度は上がりません。また、片方が落ちた際には切り替えに時間を要し、VPNやWeb会議に支障が出ます。2本あるのに、理想通りの性能にならない。マルチWANでよく聞く悩みでそれを解決してくれるのがSpeedFusion VPNです。

データが通るのは太くて切れない1本の土管で、どの回線が切れても通信は維持される。
簡単に説明すると、複数の回線の上に1本の仮想的なトンネルを作り、パケット単位で全回線に振り分ける技術です。PCやスマホ(アプリケーション)から見えるのは太くて切れない1本の回線だけで、どんな回線を使っているかを意識する必要はありません。
SpeedFusion VPNで実現できる3つのこと
できることは大きく3つあります。①帯域を足し合わせる「ボンディング」。②1本が落ちても通信を切らさず継続する「ホットフェイルオーバー」。③そして遅延やパケットロスの揺らぎを吸収する「WANスムージング」。どれを重視するかは用途次第で、たとえばファイル転送なら帯域、VPNや音声なら切れないこと、映像伝送なら揺らぎの少なさが効いてきます。
一瞬の切断も許されない現場での活用
弊社IIJエンジニアリングは、建設機械を遠隔操縦する実証実験で、Starlink 2回線と光回線2種をSpeedFusionで冗長化し、片側を意図的に切断しても操縦映像が途切れないことを確認しています。詳しくは別の記事でご紹介しますが、「切り替え時間ゼロ」が求められる現場でこそ、この技術は真価を発揮します。
弊社では、要件に合わせたSpeedFusion VPNの設計・販売設定から、構成をカスタマイズした期間限定のレンタルまで対応しています。
次回は、光回線が引けない現場で複数のSIMを束ねて安定接続を確保する方法をご紹介します。
Peplinkの販売設定・レンタルのご相談は、以下のお問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ。